人間はみんな弱いけど、本当はそれほど弱くない。
三宮のドトールにいる。昨日までは宿があったが今日から何も予定がない。真の流れ者になった。間違ってアイスコーヒーを注文したために軽く震えている。神戸は異人館がある。名前はよく聞くが行ったことはない。何処に行っても私は異人だ。言葉の響きに誘われて、用事もないのに行ってしまいそうだ。こども達が空に向かい両手を広げ、鳥や雲や夢までも掴もうとしている。誰か私を捕まえてください。...
View Article飛び出せ!どうぶつの俺。
姫路駅に向かっている。連日の移動で身体的にはボロボロだが、疲れを取る方法は二種類ある。思い切り休むか、思い切り叫ぶか。油断をすると前者ばかり選ぶが、勇気を出して音楽スタジオに篭ると必ず元気になる。よっしゃ、生きてやるぜみたいな気持ちになる。ロードームービーや無謀な旅日記を読むと元気になる原理と同じで、自分の中にある野生が蘇る。ああ、俺は飛び出していきたいんだなと思う。...
View Articleお前の魅力は、正しさじゃなくて可愛さだろ。
四条烏丸のドトールにいる。京都では鴨川の橋の下で野宿したり、一晩お世話になる予定だった方が自転車で転んで救急車に運ばれて緊急入院をしたり、お会いしていた女性に電話がかかってきたと思ったら突然別れ話がはじまって目の前で泣いている姿を見たり、色々あった。電源カフェはありがたい。電源カフェは俺の家だ。 おおまかなスケジュール11月22日(月)京都以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)...
View Article心が失くしたものを嘆く時、魂は得たものを喜んでいる。
京都で行き倒れて、間違って公園で寝てしまった。宿が決まっていない状態で呼ばれた飲み会に行き、全員酔っぱらった状態で解散となり、各自家に帰る中私だけ行く場所もなくふらふら街中を歩いていたら横になりたい気持ちに襲われ「ああ、こうやって人は死ぬんだな」とか思いながら寝てしまった。毎年、寒い地域で酔っ払いが凍死をする事故があとを絶たない理由がよくわかった。目が覚めてよかった。...
View Article誰かに好かれようと思うな。
強くこの世にあり続けるには、血を流しながら笑うしかない。連泊禁止令を出し、京都の家を飛び出した。気を張って生きていないと簡単に世の中に負ける。食らいつかないと、食らいついていかないとダメになる。命を燃やしていかないと、誰かに燃やしてもらうのを待たないで、自分から燃やしていかないとダメになる。毎日もう嫌だと思う自分に「嫌じゃない!」と切り返すだけの力が、連日必要になる。...
View Article死ぬまでお前の味方だし、死んでもお前の味方だよ。
あんまりこういうことを書きすぎるのもどうかと思うが、また行き倒れた。今度は教会で行き倒れた。酒を飲み過ぎてしまって、想像以上に真っ直ぐ歩けなかった。一度座ったら最後だった。目が覚めてよかった。全然酒が抜け切れていないが、昼前から貴船で開催されるフォーマルな集まりに呼ばれている。全員で蟹を食うらしい。前日の宿が教会の庭だと悟られない程度には、シュッとしなければならない。...
View Article生きている間は、思い出にしないでくれ。
京都で行き倒れた男(私)は、その日の昼に人生の勝者しか食べられないような懐石料理をご馳走になった。料亭の女将さんも私のブログを読んでくださっており、写真を一緒に撮ってくださいと頼まれて照れた。夜はひょんなきっかけからベンツを運転することになり、自分は豊かなのか豊かじゃないのかがわからなくなった。昨日は姫路駅で行き倒れた。京都で身体を鍛えたので、寒さには幾分強くなった。...
View Article魂の構造上、諦めることは不可能。
岡山駅のドトールにいる。昨日の夜はさすがにやばくて精神的に追い詰められた。孤独について考えない夜はないが、昨夜は飲まれた。自殺する人には復讐の心理が働いていると聞くが、その心情を理解した。純粋な孤独は綺麗だが、疎外感を伴う孤独は破壊願望を生む。外に向く時は無差別殺人に、内に向く時は自傷になる。昨夜は「矢吹ジョーは、灰になる前に笑ったんだよな」と思うことで自分を保った。...
View Article君が無価値なら、全部無価値だ。
香川を経由して愛媛にいる。朝日を浴びる習慣に自分自身が救われている。まだ、誰にも汚されていない空気の中を歩くと「昨日までの全部はリセット!新しい一日を始めよう!」という気持ちになる。初めて訪れる土地でも、散歩をすることで環境に体が馴染む。道中、通学途中の学生に怪訝な目をされながらゴミ拾いなどをすると更に馴染む。無関係だった場所が、ゴミ拾いをすることで自分と関係を持つ。...
View Article愛ならばある。見捨てられることはない。
幸せになると幸せじゃなくなる。満ち足りてしまうと、もう、生きていなくていいという感覚になる。幸せとは、届かなくてもいいから、何かに手を伸ばしている状態なのではないだろうか。冒険家は、宝物を手にしたから幸せなのではなく、宝物を目指しているから幸せなのではないだろうか。宝物を手にして何もしてない状態は、生きていない。幸せになることは、死ぬことと同じ。恋と冒険は、似ている。...
View Article明日も生きていると思うなよ。
岡山在住の方から連絡が届いた。文面から「これはすぐに行かないと大変だ」と思い、愛媛から岡山に行ける最短ルートを探した。先日お会いしたT様に私を尾道まで送ってくださいとお願いしたら快諾していただいた。T様は男前だ。ベンツをかっ飛ばして最高速度でぶっ飛ばした。昨日のしまなみ海道は横風が強く車体をもっていかれそうになった。それでもT様はかっ飛ばした。最高速度でかっ飛ばした。...
View Articleあなたはあなたを生きなさい。
四条烏丸のドトールにいる。連日の移動で心身共にガタが来た。自分を浄化したいと思って山を登ったが、泣き言めいた思いが消えなかった。会いたいと言って連絡をくださる方々はたくさんいるが、一体俺はどこから元気を貰えばいいのだろう。そういうことを感じてしまった。ブログには書けないヘビーな出来事が連続した。心に穴が開いた時、その穴からしか見ることのできない風景が、展開をして行く。...
View Article手を離すなよ。
東京界隈で花を配っている。様々な方々の自宅にお邪魔する機会が多いが、なんだかこの人はいい感じだなと思う人の家には、必ず植物があった。花とキャンドルがあれば生活は潤う。そう思っていたが、前にお邪魔した家には花もキャンドルも絵画もあり、装飾的にはバッチリだったにも関わらず寒気を覚えた。モデルルームみたいに完成されたその部屋を見て、モデルルーム特有の血の通ってなさを感じた。...
View Article自分が決めた道を、面白くして行く。
那覇の牧志駅にいる。やったことないことをやろうということで、昨夜、久高島で琉球宮廷の最高級料理とされるイラブー酒を飲んだ。ウミヘビの燻製を泡盛に浸した高アルコールの酒だが、最初は「イケるぞ」と思った。だが、飲み続けている間に様子がおかしくなり、意識が薄れ、頭痛が翌日の昼まで続いた。だが、それがいい。この、苦しみがいい。何もないより、何かを試して失敗する方がずっといい。...
View Articleどんどんはじめて、どんどんやめよう。
三宮のドトールにいる。放浪生活をしていると、人間の冷たさと温かさに敏感になる。表面的な優しさなのか、深い愛情なのか、頭から出ている言葉なのか、腹から出ている言葉なのか、真剣に生きているか、自暴自棄になっているのか、薄らとだがわかる。冷たい人間に出会うと淋しくなるが、冷たかった人間が徐々に希望を語り出す姿を見ると、心が喜ぶ。春が来て、花々が芽吹く姿を見ている気分になる。...
View Articleすべてを知れば、すべてを許せる。
薬院駅前のドトールにいる。どうしても許せない人がいる時は、許せない人を主役にした物語を作ればいい。その人がなぜそういう性格になったのか、創作でも構わないから想像力を働かせてその人の背景に想いを巡らせた時、もう、許すしかなくなる。生命は、部分だけではわからない。物語が、バラバラなものを一つにする。 おおまかなスケジュール12月18日(土)福岡以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)...
View Article応援したものから、応援される。
奄美大島で開催された著名人のパーティーに呼ばれた。主催の方から「男性文筆家の中で坂爪さんが一番好きです」と連絡をいただき、嬉しいことを言ってくれるじゃないかと思って参戦した。会場には逮捕されていたはずの芸能人がいたり、米国のプレイボーイ誌公認のバニーガールがいた。要するに派手だったのだが、ああ、俺はパーティーが苦手だったと気付いて奥の席で三浦綾子の文庫本を読んでいた。...
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